本館ブログ新春号 享保雛

立春を過ぎました。今年も大広間に享保雛が飾られました。堂々たるたたずまいに穏やかな表情のこの雛人形がお出ましすると、「春近し」と心明るく感じます。この享保雛は七代目伊藤文吉(1896-1958)の時代に京都から購入されたものです。そのほか雛の詳しい来歴はわかっていません。

 

享保雛という名前と制作年は必ずしも一致しないようですが、主に江戸時代の享保年間(1716-1736)に町家で盛んに作られた雛人形とされています。あまりに豪華に大型に・・・!と過熱していったため、享保六年(1721)には贅沢な雛人形を取り締まる禁令が出たほどです。また松平定信の行った寛政の改革(1787-1793)では倹約令として庶民の雛人形は八寸(約24㎝)以下と決められました。当館の享保雛は高さ約60㎝ですので、この倹約令が出される以前に作られたか、あるいは…

 

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