バイバイバイシクル
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- ファーマーズ・ハイ
アスファルト、タイヤを切りつけながら、暗闇走りぬける。
都会の喧噪を抜け、僕は逃げるようにハイウエーに飛び乗った。
後ろに流れていく光を感じながらハンドルを切りアクセルを加速する。
ひとりでは解けない愛のパズルを、今夜、誰かと解くために――
と、高校3年の春、シティーハンター気取りで夜道をチャリンコで疾駆する私がいました。
本当は田んぼに映る月の光を感じてたし、
切りつけていたのは何故かタマネギ散乱する農道だったし、
そこに都会の喧噪はなくて、あったのはウシガエルの鳴き声のみ。
これすなわち「ゲットワイルド」であり、今も消えない黒歴史。
そんな勢いで調子こいていたからだと思うんです。
目の前5㍍程のところにマンホールの穴がぽっかりと開いているのに気づいたのは。
ダメだと思った瞬間…