バイバイバイシクル2

(続き)
私はアパートから実家の農場まで新品の自転車で通っていました。
その日の帰路は満月がきれいな夜で、
失われつつある私の中のライカンスロープの血が騒ぐのか、
妙にテンションが高かったのを覚えています。

「女はうみ~」つってジュディ・オングの名曲を熱唱する、
ややもすると不審者扱いのおっさんが一人、
自転車で蛇行しながら帰宅の途にあったわけです。
しかしその夜、月に当てられたのは私のみならず。
後方から尋常ならざる気配と鬼気迫る音が近づいてくるんですね。

「ワフワフ、ワフワフ」と、どんどん大きくなっていくわけです。
私こう見えてすげぇビビリですから、
実は夜道を一人で帰るなんてすごい苦手でして。
下手したら草の影からトラが出てくるんじゃないかと毎日疑ってるくらいなんですよ。

まあ、そういう覚悟で恐る恐る後ろを振り返り…

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ファーマーズ・ハイ!
11/17 (12:20)

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