燃料費の高騰

…春の早い時季からトマトをたくさんとるには「ビニールハウス」と「ハウス加温機」が必要です。

厳冬季にハウス内で暖房をたき、トマトの生育温度を確保することでこの時季の収穫が可能になります。そのためには燃料となるＡ重油の存在が欠かせません。ハウス栽培だけに限りませんが、現代の農業というのは化石燃料の恩恵の上に成り立っています。

　農産物の出来不出来、その大方の決定権は自然側にあります。自然が織りなす大きな気候変動の中で人間ができることは限られています。農業を営むということは、めまぐるしく変わる気候に対して柔軟かつ迅速に対応していくことに他なりません。

　そのような流動的な環境の中で本来、生育不可能な時季にトマトを栽培することは困難を極めます。しかしそれでも収穫までこぎ着け、それが現金に生まれ変わっていくときの喜びつったら、もう。ニヤニヤしながら通帳を見るのが私の趣味です。

　しかし光が強ければ影もまた強く。その悪魔のように黒い影、すなわち…

ファーマーズ・ハイ！
2012/5/5